草野たき 『ハーフ』 ポプラ社

ぼくの母親の名前は、ヨウコという。
ぼくは小さいときから、ヨウコが母親だと教えられてきた。
ヨウコは、茶色い毛並みのきれいな、犬だった。

 小学六年生の真治は、犬のヨウコと、けっこう本気でヨウコを奥さんだと思っている父さんと暮らしています。
 真治はこの暮らしを気に入っているのですが……ある日、ヨウコが突然いなくなるという事件が起こります。  それをきっかけに、「本当のお母さん」が現れるのを待ち望んでいる自分、 「ふつうの家」に生まれたかったと思っている自分、自分に起こるできごとを上手にあしらっているつもりでいて、 実はいじけていた自分などと向き合うことになります。
 「お父さんがちょっと変」なことについてからかってくるクラスメイトも登場します。 「あ、こういうからかい方をする人ってクラスにいたなあ……」と思ってしまうキャラクターです。 読んでいて、本当にムカッときてしまいました。
 すっきりしたラストも好きです。


読了日:2006/10/04 →日記での言及ページ


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