西の善き魔女外伝1 金の糸紡げば(荻原規子)/C・novels fantasia

 天文学者の父親ディー博士と暮らす、八歳のフィリエルがルーンと出会った頃の物語。 家畜の世話や冬至のお祝いなど、描き出される日々の暮らしは、 自分もその場にいるつもりになって読めるくらいに鮮やかです。

 数の計算をすることが、「呼吸をすることと同じくらい日常的なふるまい(P.157)」であるルーン。 ディー博士にとってただ一人の、そしてとびっきり優秀な弟子である彼に、娘である自分の居場所を取られたと思ってしまう、 複雑なフィリエルの心境がうかがえて、 とってもよかったと思います(あんな物騒なことを考えるまでに思いつめていたとは)。


読了日:2005/07/02 →日記での言及ページ


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