ネバーランド(恩田陸)/集英社文庫

 冬、といえば思い出す本です。伝統ある男子校の寮、「松籟館」が舞台。 それぞれの事情から、休暇にも帰省せず寮に居残ることを決めた美国、寛司、光浩と、しょっちゅう寮に乱入してくる統。 実質4人だけで過ごすことになった冬休みの物語。


 しんしんと降る雪、白い息、大掃除、年賀状と、ありありと冬の風景が浮かんでくる、 彼らがとても身近に感じられる日常のエピソードがとってもいいです(食事のシーンなんかもとってもおいしそう)。


 それぞれが抱えた事情はとても切なくて、打ち明けた側の思いにも、 打ち明けられた側に芽生えた気持ちやその対応にも、ほろりときてしまいます。


再読日:2005/12/11


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