バッテリーV(あさのあつこ)/角川文庫

 「全国制覇の監督にしてあげますよ、先生」って・・・巧くん、普段は敬語使わないくせに、 相手を愚弄する時はちゃんと使うんだね・・・本文中の戸村先生の言葉で言えば「ぶんなぐってやりたいほど、 ふてぶてしいやつ」ですね(笑)。
 さらに、巧のもつ既に確立された野球観、みたいなのを感じたのはこの部分。

 内申とか評価とか教育理念とか精神の鍛錬とか、野球とも野球の試合ともなんの関係もないことを持ち込んで、 平然としている。そういう人間が嫌いなのだ。(中略)
 グラウンドという所は、ボール一つのためにある。一つのボールをめぐって、投げ、打ち、捕り、走り、 野球というスポーツが成立する。それだけのためにあるのだ。それ以外のことはどうでもいい。 どうでもいいことを持ち込まれたくないし、持ち込む気もなかった。(本文P71、72)

 ・・・ここまで言い切れるの巧は、やっぱりかっこいいなーって思っちゃいます。
 巧みの弟・青波が「ぼくな、兄ちゃんに勝ちたい」と下克上宣言をしたり、豪を本気で怒らせたり・・・ 巧が存在するという、そのことだけで起こってしまう様々な変化を、最後まで見届けたいと思いました。


読了日:2005/01/11


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