卒業式まで死にません(南条あや)/新潮文庫

 残念ながら高校卒業直後に亡くなられた南条あやさんが、ウェブ上で公開していた日記が本になったものです。 「行間から溢れ出る孤独と憂鬱の叫びが、あなたの耳には届くでしょうか」 ・・・読了後、裏表紙の紹介文の中のこの言葉に、「届いたよ」と心の中で答えました。
 軽快な文体でおもしろおかしく日常を描きながら(笑いごとじゃない!と心の中でつっこんでしまった箇所もありましたが)、 リストカットなどの描写はあまりにも痛々しくて、読みながら何度も「お願いだからやめてー!」と叫びたくなりました。
 ・・・彼女が生きていくには、どうしたらよかったのだろう。遺された、彼女の身近にいた人々はどんな気持ちだったのだろう。 この本は、胸が締め付けられるような気持ちといっしょに、いくつもの問いを私の中に残しました。
 「ここにいるのは、特別な女の子ではありません。もしかしたら自分だったかもしれない『もう一人のあなた』です。」 ・・・これも裏表紙の紹介文ですが、この言葉は読了後、殊更に心の中で重く響く気がします。



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