恋愛中毒(山本文緒)/新潮文庫

「私は好きな人の手を強く握りすぎる。相手が痛がっていることにすら気づかない」 という序盤での水無月の言葉の意味が、読み進むにつれ痛いほどにわかってきます。


 愛人とかストーカーとかとにかくエピソードの一つ一つをとってみればドロドロの話ですが、 平凡な女性がゆるやかに狂気へと傾いていく道筋がすごくリアルで・・・自分にだってその道を通ってしまうような、 「おかしくなる」要素はひそんでいるのだと思わされるので、すごく怖くなります。


 救われない、報われない話なのですが、、語り口が淡々としているからか、すーっと読めました。


読了日:2004/01/11


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