真昼の星(藍川晶子)/講談社X文庫ティーンズハート

 主人公の沙知は、普通の高校を中退し、定時制高校に編入した16歳の女の子。 「普通」という存在に対するコンプレックスや父親との確執からの感情のゆらぎ、 1人の男の子がとても大切な存在になってゆく過程が、とても丁寧に描かれています。 彼女を囲む登場人物も魅力的です。特に印象的だったキャラクターは、沙知の友達である彩。 彼女が沙知に向かって言った言葉には痛いところを突かれました。こんな風に逃げ出しそうになったときに、 襟首つかんで引き戻して叱ることができるような、そんな友人関係は憧れです。 さまざまな時間帯の空の描写も美しくて、 読んだ後には空を見上げてみたくなります。



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