空色勾玉(荻原規子)/徳間書店

 勾玉三部作第一弾。日本の神話をベースにしたファンタジーです。 この本は表紙の折り返し部分についている紹介文をよんだだけで、 読みたいという気持ちがぐあーっと背中を駆け上がってきたのを覚えています。 「空色勾玉」というタイトルは響きがすごく好き。「水の乙女」「風の若子」「豊葦原」というような言葉ひとつひとつが、 登場人物のひとりひとりが魅力的です。想像力を喚起させるような文章で、 読んでいるときのリズム感がとても心地いいのです。それまで意識もしなかったのだけれど、 やっぱり日本語ってきれいな言葉なんだなあと、自分の母国語が大好きになりました。 主人公の狭也も、ただひたすらに突き進んでいくのではなく、迷ったり悩んだり落ち込んだり、 「なんの因果でこんなことになったんだろう」と不満を持ったりするので、なんだか身近に感じられました。



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